和戸川の書籍(その1)

無から湧き出る宇宙 :量子力学から高次元時空へ

物理法則と数学公理を適用できるのは、宇宙誕生時までだ。
4次元時空の宇宙は、異なる物理法則と数学公理から成る高次元時空から誕生した。高次元時空は認知の限界を超えたところにあり、人間にとっては「無」になる。高次元時空を解き明かす超ひも理論では、私たちの宇宙の物理学と数学が使われている。この理論が示す高次元時空は、4次元時空へ投影された幻影以上のものではない。

人間を宇宙の中心に置く人間原理から離れると、驚異の宇宙像が見えてくる。私たちの宇宙は、あらゆる次元へ無限に広がっている時空と完全に一体化している。

高次元時空から移動したエネルギーが、宇宙の卵である特異点を誕生させた。特異点は、高次元要素を含む、量子によく似た物理特性を持っていた。このことから、宇宙特異点が、高次元時空で対生成されることを予想できる。正の特異点が負の特異点よりも多かったために、正の特異点が対消滅を生き延び、正のエネルギーが優勢な私たちの宇宙を誕生させた。

未実証の重力子が、時空の壁を越えて飛び回っていることを示す、間接的な証拠が積み上がっている。重力子を介してエネルギーが時空間を移動する。存在するのが当り前に思われる時間だが、重力子と同様に、物理的な実体はまだ解明されていない。高次元要素をまとった時間が、宇宙誕生で決定的に重要な役割を担った。

人間にとって宇宙空間は余りにも広大だ。通信速度が光速では、他の知的生命体と交信するのは困難だ。アインシュタインが否定した、量子もつれという奇妙な現象がある。2つの量子が数万光年離れていても、物理特性が瞬時に同期する。量子もつれを使って他の知的生命体と交信する未来が、やってくる。

販売: アマゾン (参考文献・索引付き、イラスト68枚、紙書籍494ページ、電子書籍618ページ)

サイバー世界戦争の深い闇 :セキュリティ対策の基本

コンピューター端末が、社会のあらゆるところに入り込んでいる。人々は、情報インフラの進歩に追いつくのに精一杯だ。世界中の端末がインターネットで結ばれ、人工知能化しつつあるが、そのことの可否を論議する余裕はない。本書で、文明史観に立って、ネット社会の大きな可能性と、それと裏腹の危機を複合的かつ俯瞰的に論じている。

世界中の金融機関から、約500億円を盗んだ犯罪組織がある。庶民には驚くほど巨額な窃盗だが、アメリカ、中国などがやっている正規サイバー軍のサイバー攻撃に比べれば、大したことがない。

2013年に世界に衝撃が走った。中国人民解放軍が、世界中の個人、企業、政府機関に対して大規模なサイバー攻撃を加えていることを、アメリカの情報セキュリティ会社が公表した(マンディアント報告)。また、アメリカの国家安全保障局が、個人、企業、国家首脳、政府機関を標的にした、大規模な極秘諜報活動を行っていることを、元CIA職員のスノーデンが暴露した。

サイバー空間では、防御よりも攻撃のほうが圧倒的に有利だ。個人や組織が、多様な意図のもとにうごめいている。プロのサイバー兵士が、機密情報窃取やインフラ破壊などの攻撃を加えている。最大の脅威は、原子力発電所の爆発と核ミサイルの暴発だ。

インタ-ネットの個人ユーザーも日常的に攻撃されている。個人情報を盗まれたり、攻撃者が最終標的に攻撃を加えるための、踏み台にされている。多くの場合、ユーザーは攻撃されていることに気づかない。

状況は予断を許さないが、問題に適切に対処すれば、被害を超える利益を得ることができる。ネットワークが、人類の文明を先へ進めることを期待できる。改訂版(2022年1月発行)で情報を最新にし、セキュリティ設定法を具体的に述べた。

販売: アマゾン (紙書籍、電子書籍)

誰も知らないオーストラリア

誰も知らないオーストラリア :内部からのレポート

著者はオーストラリアに16年間滞在した。メルボルンに2年、「世界で一番美しい街」パースに14年住んだ。家族は、ヨーロッパ系オーストラリア人の妻と2人の子供達。生活のあらゆるところで、否も応もなく人種錯綜の場面に遭遇した。日本人に対する好悪の感情の表出を見た。その日常生活を克明に述べ、言動の裏側に潜む人々の思いに論評を付け加えた。

オーストラリアがヨーロッパから注目されるようになったのは、19世紀に金が発見されてからだ。金採掘のために、安価な労働力として多数の中国人が移住させられた。ヨーロッパ系と中国系の住民の間で激しい紛争が勃発。アジア人を排斥する白豪主義が導入された。太平洋戦争で日本がオーストラリアを爆撃した。

日本が、高度成長期に鉄鉱石などの鉱物資源を爆買い。敵だった日本が、高度福祉国家オーストラリアの基盤確立に貢献した。2000年代に入ってから、中国共産党が秘密会議でオーストラリアを属国化することを決めた。中国が、オーストラリアの鉱物資源を爆買いするようになったが、同時に凄まじい浸透工作を展開した。中国の拡大政策に危機感を覚えたオーストラリア政府が、クアッドなどで日本と相互防衛体制を築くようになった。

アジアの2大国との関係が、依存と敵対の両方向へ振れた。オーストラリア人の心理が複雑になった。嫉妬心の裏返しとして、マスコミに苛烈な日本批判が表れる。極端な人種差別主義を唱える女性政治家が、政治の台風の眼になる。短期滞在者にはこの錯綜した深層心理を見抜くのは困難だ。

アジアの2大国によって助けられた経済成長によって、オーストラリアの賃金水準が日本の約2倍になった。オーストラリアへ出稼ぎに行く日本人が増えている。

販売: アマゾン (紙書籍、電子書籍)

Australia

人間として生きた犬の心 :ペットロスの深い悲しみ

異種の動物を受け入れて、完全な共生生活をできるのは人間だけだ。

オーストラリア滞在中に貰い受けた、捨て犬だった雑種の大型犬モンタ。犬でも狼でもない亜種ディンゴの血が入っている、強烈な個性の持ち主だった。
モンタを人間家族の一員として育てた。2~3才の幼児並みの知能を持つ犬は、人間との共生生活から多くのことを学習し、人間化する。
日本へ来た当初は戸惑っていたが、やがて日本的なものの全てに慣れ、生活を楽しんだ。誰からも愛されながら、幸せな犬生をおくった。
1年間のがん治療のあと、心不全が命を奪った。いつもの時刻にベッドに入り、そのまま息を引き取った。家族にとっては突然死だったが、全てを予感していたモンタは、最後の日々にとても奇妙な行動を取った。
家族は、深刻なペット・ロス症候群に落ち込んだ。この体験をもとに、本書でペット・ロスに深く切り込んだ。
そのあと、不思議な因縁が、最古の犬種バセンジーを家族の一員にした。筆者は、小学生のときに最初の犬を亡くし、命の重みを知った。モンタが再び命の重みを教えた。命の物語を継続させるために、最後にラッキーを登場させた。

販売: アマゾン (紙書籍、電子書籍:紙書籍本文に光沢紙使用、カラー写真64枚)

genpatsu

地震・原発列島

M9クラスの地震が、50年余の間に6回発生。太平洋周辺に集中。アラスカから日本列島へかけての太平洋プレート北辺で、大震災の前に3回も発生。巨視的な視野を持っていれば、日本列島近辺で巨大地震が発生することは、想定内だった。
深海調査研究船が、震央真上で海底を調査。高さ50m、幅1500mの隆起が伸びていた。巨大地震が原発の近くで発生すれば、どのような技術的対策も無力。

進化を通して、生物は自然界から放射線を浴びてきた。放射線に抵抗力を得たばかりか、進化の助けにする能力を発達させた。自然被爆と人工被爆の違いを理解することが、大事だ。

核燃料廃棄物は、400kgのガラス固化体にされる。もとのウラン鉱石1万トン分の放射能が閉じ込められる。2007年までに、固化体キャニスターの本数が2万200本になった。原発の稼動が続けば、この数は限りなく増える。
発電は、風力発電のように、とても古典的な方法で行なえる。箱物の建設費だけで数千億円を大きく超える、巨大で複雑、かつ危険な原発で発電する必要はない。さらに、核燃料廃棄物の処理など、目に見えない膨大なコストが加わる。地震大国の原発は、時限爆弾に乗った火薬庫。

販売: アマゾン (電子書籍)
和戸川の書籍(その2):「ポル・ポト審判」、「黒のアンドロイド」、「笑いの時限爆弾、上巻」、「笑いの時限爆弾、下巻」
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